若い頃のアルバイトには目的がある。学生なら、どうしても手に入れたい物を購入するため、あるいは夏休みに友人と旅行に行く費用などが考えられる。もしかしたら、家族や恋人にプレゼントを贈るため、頑張ってアルバイトに励む若者もいるかもしれない。理由や動機はともかく、何かの目標を持って懸命にアルバイトで貯金するのはいいことだ。日々の生活費を稼ぐことも大事だが、何かのためにあえて特別な努力や我慢をするという経験は、後で必ず役立つだろう。結局のところ、そんなことの繰り返しが人生だからだ。欲しいものを欲しいだけ欲しいときに手に入れられる人間はそうはいない。大半の人間は、欲しいものがあっても我慢したり、あきらめたり、あるいは無理しても買ったりするものだ。その過程で、人知れず努力するのも生きていくうえで大切なことだいえる。最近はクレジットカードやローンを利用して、実力以上のショッピングができる世の中になっている。それはそれで、経済原則の中で認められていることだし、またそれが経済の発展や社会の利便性に結ぶついているのも事実だ。しかし、その一方で、質素に暮らす学生が、限られた時間を工夫してアルバイトに精を出し、そして労働の対価をコツコツと貯金してようやく買えたものには、特別の価値があるといえる。モノ自体の価値よりも、その目標に至るまでの過程こそが彼や彼女にとって貴重な財産になるのではないだろうか。人は環境で左右される生き物だ。目標の設定、我慢、努力、そして達成感といった一連の流れが人を成長させるはずだ。こういった人たちが集まる社会が健全な社会と呼べるのだろう。

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